気を補う『サツマイモ』

当社の所在地である東海村はサツマイモの産地であり、干し芋(乾燥芋)が名産です。東海村の公認キャラクターもサツマイモをモチーフにした「イモゾーファミリー」が人気となっています。

(東海村観光協会公式サイト/イモゾーファミリー紹介:http://tokai-kanko.com/info/imozo.html

今月はその健康食材としても昨今注目されているサツマイモをご紹介します。

サツマイモは中南米が原産とされます。古代よりメキシコ地域で栽培されていたものが各地に伝わりました。古代ぺルーの遺跡からはサツマイモを描いた土器や綿布が発見されています。

日本へは17世紀の初めに中国から琉球にもたらされ、薩摩に伝わり「薩摩の芋」として全国へ広まりました。江戸時代に西日本の大飢饉でも餓死者を出さなかったことから、救荒作物として重要視されるようになり栽培が奨励されました。

▲ハーブガーデンで採れたサツマイモ

サツマイモは漢方では胃腸の働きを高め、生きるためのエネルギー源である気を補うといわれています。全身に疲れを感じている時、食欲が出ない時、元気が出ない時に食べると良いでしょう。ただし、食べ過ぎると腸にガスが溜まりやすいので食べ過ぎには注意してください。腸を潤して便意を促進する便秘予防の作用があるそうですので、美味しいものをつい食べ過ぎてしまうこの時期には取り入れたい食材ですね。

サツマイモの楽しみ方

干し芋

<作り方>

サツマイモは洗って、丸ごと蒸し器で蒸します。

熱いうちに軍手などをして皮を焦げとるように取り除きます。

1cm幅にサツマイモをスライスしてザルなどに平らに並べます。(ゆで卵切りのように針金できると切りやすいです)芋の乾燥状態を見ながら1週間〜ほど天日で干します。干し上がったら冷蔵庫や冷暗所に置いて保存します。カチカチになるまで干したものは3ヶ月ほど保存も可能です。最近人気の水分が残っているねっとり系の場合は早くカビがでる場合がありますので、冷凍庫に保存すると長期間保存できます。冷凍庫から出して自然解凍で食べられます。ご家庭でしたら小分けにしてラップで包んでおくと便利です。

今は「紅はるか」「シルクスイート」などのねっとり系の品種が人気ですが、通常のサツマイモでも作れますので試してみてください。ヘルシーなおやつになりますよ。

サツマイモの茎のきんぴら

<作り方>

サツマイモの葉がついている部分の細い茎の葉を取り除き、茎部分を洗い、3cmくらいに切ってから油で炒め、砂糖、酒、醤油などで味付けして出来上がりです。お好みでベーコンやハムなどと一緒に炒めても美味しいです。

スジやアクが気になる場合は皮を事前に剥いたり、下茹でしたりするとよいでしょう。

※サツマイモの茎は食用にもできます。新鮮な茎ならばポキポキ折れて皮も向きやすく下処理しやすいです。

参考文献

「食べて治す医学大事典」主婦と生活社

「いつもの食材「漢方」効能&レシピ帖」つちや書店

「農家が教える野菜の収穫・保存料理」西東社

ブログ著

鈴木さちよ

ブログ監修

管理栄養士 坂本禮子

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