不老不死の霊薬といわれた薬草「レモンバーム」

レモンバームはハート形の葉をしているところから、かつては心臓の病によいと信じられていました。20世紀半ばになってからは、実際心臓に良い成分として実証されています。

名前からも連想されるレモンの強い香りと甘い紅茶のような女性らしい香り。ほんのりとして、不安な気持ちを安定させ呼吸の落ち着きを取り戻すことが期待できます。

蜜源植物としてミツバチを引きつけます。非常に生命力が強く、弊社のハーブガーデンでもあちこち様々な場所に植えてみましたが、ミントのように地下茎で広 がってしまうことも無く、育てやすい植物です。禁忌作用もなく、小さな子供からお年寄りまで利用できる素晴らしいハーブです。

代表 鈴木さちよ

レモンバームのアイスティー

水(炭酸水でも可) 約200cc
レモンバームの葉  数枚
ペパーミントの葉  数枚
うめシロップ    約10cc
氷         適量

 

グラスに氷と水とうめシロップを入れ、洗ったレモンバームとペパーミントの葉を入れマドラーでよく混ぜて出来上がり。デキャンタなどの大きな容器でつくってもOK。 発汗作用がありながらも清涼感がある飲み口です。体の中を冷やさない夏場の美味しい飲物として簡単に出来ます。うめシロップの代わりにオリゴ糖やはちみつでもお試しいただけます。

レモンバーム入りトルティージャ

ジャガイモ   中2個
玉ねぎ     中1個
ピーマン     2個
ベーコン     適量
卵        4個
牛乳       150cc
レモンバームの葉 適量
コンソメ顆粒   1袋
塩こしょう    適量
ピザ用チーズ    適量
粉チーズ     適量

ジャガイモ、玉ねぎ、ピーマン、ベーコンを千切りにしてオリーブオイル等で炒めます。火が通ったらコンソメと塩こしょうで味付けをし、オーブンに入 れられる器に炒めた具を敷き詰めます。ボールに卵を割り入れ牛乳を加えて混ぜます。先ほどの器に牛乳と卵を混ぜたものを流し入れます。レモンバームの葉を 適量(ひとつまみ程度)とその上にピザ用チーズと粉チーズを広げます。余熱をしたオーブンに入れ、180度で25分ほど焼きます。竹串等で焼き上がりを確 認して中まで卵が焼き上がっていれば出来上がり。 (温度と焼き時間はオーブンによって調節してください。)

8月のハーブ:レモンバーム

和名:セイヨウヤマハッカ(西洋山薄荷)

学名:Melissa officinalis

別名:メリッサ

原産地:ヨーロッパ、中央アジア

分類:シソ科 セイヨウヤマハッカ属/多年草

花ことば:思いやり 同情 共感

特徴:
高さ50~80cm。茎は四角で鋸歯縁のある卵型の葉を互生します。クリーム色の目立たない小さな花が葉腋(ようえき)に咲きます。ミントとレモンの香りを合わせ持ったような爽やかな特徴的な香りを持ちます。

利用:
鎮静作用、健胃作用、駆風作用、鎮痙作用、発汗作用、消化促進作用、抗ウィルス作用(特に単純疱疹ウィルス〈HSV-1〉に)、昆虫忌避作用、活力 増強作用、抗炎症作用、免疫向上作用、血圧低下作用等を有します。 風邪、頭痛、不眠、気分の落ち込んだ時、月経前症候群(PMS)、妊娠中のつわり、妊娠中授乳中の情緒不安定、リラックス、不安解消用にハーブティーとし て飲用します。
フェイシャルスチームとしては、肌を浄化しひきしめます。浴剤として利用するとリラックスとリフレッシュの効果が得られます。生葉は傷の手当てや虫ささ れ、虫除けや痛風等にも利用します。魚、肉料理、ゼリー、ジャム、プディング、ワイン、リキュール、ビネガー等の風味付けとしても。 蜂を呼ぶ蜜源植物として、イチゴ等の実をつける植物の近くに共生植物として植栽されます。

参考:
「ハーブの図鑑」萩尾エリ子著/池田書房、「ハーブの薬箱」エリコ大島バークレー著/文化出版局、「香りの精油事典」太田奈月著/株)BABジャパン、「ハーブ学名語源辞典」大槻真一郎、尾崎由紀子著/東京堂出版

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